2026/10/22
結論から言うと、10月・11月の関西の和食でぜひ味わいたいのは、松茸、丹波の黒枝豆、名残の鱧、蓮根、そして11月から出回り始める牡蠣です。秋は山のものと海のものが同時においしくなる時期で、献立の中で、夏から冬への移り変わりを一度に味わえる季節です。
この記事では、秋の旬の食材と、割烹でどんな料理になって出てくるのかを、料理人の目線で紹介します。
和食の「旬」には3つの段階がある
和食では、旬を「はしり」「さかり」「なごり」の3つに分けて考えます。
- はしり:出始めの時期。量は少ないが、季節の訪れを感じさせる
- さかり:いちばんおいしく、量も多い時期
- なごり:終わりかけの時期。過ぎゆく季節を惜しんで味わう
秋はこの3つが重なる季節です。夏の鱧が「なごり」を迎え、松茸が「さかり」になり、冬の牡蠣が「はしり」として顔を出します。ひとつの献立の中で季節の移り変わりを表せるのが、秋の和食のおもしろさです。
10月・11月に味わいたい旬の食材
松茸
秋の和食の主役です。国産の松茸が多く出回るのは9月から10月ごろで、香りを楽しむ食材なので、火を入れすぎないのが基本です。土瓶蒸し、焼き松茸、天ぷら、松茸ご飯などで味わいます。
名残の鱧(はも)
鱧は関西の夏を代表する魚ですが、秋の鱧は身に脂がのっていて、夏とは違うおいしさがあります。関西では、鱧と松茸を合わせた土瓶蒸しや鍋が、夏と秋が重なるこの時期ならではの組み合わせとして親しまれています。
丹波の黒枝豆
丹波地方の黒豆を、熟す前の青いうちに収穫したものです。出回るのは10月の短い期間だけで、普通の枝豆より粒が大きく、甘みとコクがあります。塩ゆでのほか、炙ると香ばしさが加わります。
蓮根
秋から冬にかけて、でんぷんが増えてもっちりとした食感になります。すりおろして蒸し、あんをかける「蓮根饅頭」は、秋冬の椀物や温物の定番です。
牡蠣
11月ごろから出回り始め、冬に向けて身が大きくなります。和食では、酢牡蠣、土手鍋、牡蠣フライなどで楽しみます。
秋の和食をおいしく食べるコツ
- 松茸は食事の前半に。松茸の香りは繊細なので、味の濃い料理より先に味わうのがおすすめです。
- お酒は「ひやおろし」を試す。冬に造って夏を越させ、秋に出荷する日本酒で、角が取れたまろやかな味が秋の料理によく合います。
- 「今日の旬は?」と料理人に聞く。秋は入荷が日によって大きく変わるので、その日いちばん良いものを聞くのが確実です。
和食 雄の秋の料理
和食 雄では、その日に仕入れた食材で献立を決めています。これまでに秋から冬にかけてお出しした料理には、次のようなものがあります。
- 黒枝豆の炙り
- 松茸の天ぷら
- 蓮根饅頭
- 鰆(さわら)の西京焼き
- 牛すじの白味噌煮
- カキフライ
内容は仕入れによって変わります。「秋の食材を中心に」「松茸を入れてほしい」といったご希望は、予約のときにお伝えいただければ、コースに組み込むこともできます。
店主の米澤雄大は、北新地の割烹で和食を学び、オーストラリアで公邸料理人を務めました。コースは5,500円(税込)から、一品料理は550円から用意しています。メニューはお料理ページをご覧ください。
よくある質問
Q. 松茸の旬はいつですか?
A. 国産の松茸が多く出回るのは、9月から10月ごろです。
Q. 丹波の黒枝豆はいつ食べられますか?
A. 10月の短い期間だけ出回ります。普通の枝豆より粒が大きく、甘みとコクがあります。
Q. 秋の鱧は夏の鱧と何が違いますか?
A. 秋の鱧は身に脂がのり、夏とは違う濃いうま味があります。関西では松茸と合わせて土瓶蒸しや鍋にするのが秋の定番です。
Q. 「ひやおろし」とは何ですか?
A. 冬に造った日本酒を夏の間寝かせ、秋に出荷するお酒です。味がまろやかになり、秋の料理によく合います。